廊下を走る子供にどう声をかけるか?
廊下を走る子供にどう声をかけるか?
その時々で違ってきますから、正解は1つではありませんね☺️
①「走るな」←危険な時、迷惑が掛かっているときなど、一刻も待てないとき
②「走りませんよ」←私はあまり使わない
③「危ないよ」←これもあまり使わない
④「歩きますよ」←よく使う
⑤「廊下はどんなふうに移動するんだっけ?」←まあ使う いつもこれだと面倒な人
ある時、教室を移動する際に走り出したBさん。先生は
③の「走りませんよ」
と一声かけました。
残念ながら、○さんの耳には届きません。
戻る際にも、同じ声をかけましたが、やはり効果はありませんでした。
ここで考えることが必要なんですね💡
「Aの方法がだめならBの方法を試す」
(まるで私の人生のようですが・・・)
と、お伝えしています。
なぜこの「走りませんよ」は、効果がなかったか。
どう言えば、この子にとって分かりやすいのか?
あくなき追究✨を楽しみます😊
その後の観察で分かったのは、
💮目を上手に使えているときには、集中できていて、行動もうまくいく。
⇔情報の取捨選択が苦手で、目からの情報が多い外では、声をかけられても注意を向けられない。
💮自分で考えて、気付くことを好み、教わらなくても気付ける。
⇔指示されることには、意欲が続かない。
⇔上手くいかないと、違う行動を始める。
このように💮本人の得意や長所などの「ストレングス」=「強み」をまず見つけて、苦手を補うという感覚が大事だと思います。理由は大きくは、2つ。
1つ目は、苦手から注目してしまうと、ローゼンタールが提唱したゴーレム効果と言って、その子に対する悪い評価や低い期待が、本当になってしまうから。魔法や呪いでもなんでもなくて、正確には、こちらの接し方が変わってしまうことで起きます。ピグマリオン効果の対になる概念です。
2つ目は、成長の扉は本人にしか開くことはできないという「7つの習慣」スティーブン・R・コヴィー氏の考えから。それには、私たち周囲の人間は、本人の「やればできる」という自信(自己効力感)と「やってみたいな」という意欲を生む土壌をまず育まないといけないと思うからです。
これは、発達障害の有無にかかわらず、どの子にも同じことが言えると私は思っています。
結局、この○さんに今必要だった言葉は、⑤の
「廊下はどうやって移動するんだっけ?」
でした。
○さんと先生の間には、信頼関係ができていましたから、○さんはハッと気づいて
「歩くーーー」
と言って、歩き出しました。
先生は
「そうだね。」
と言って、認める言葉で、双方気持ちよくやりとりができました。
もし
「走ってはいけません」
で効果があったとしても、○さんは注意を受けて
「ごめんなさい」
というやりとりを経験したことでしょう。
いかに双方気持ちよく、過ごせるかと考えると、⑤以外にも
④「歩きますよ」
子供「はーい」
先生「すぐ行動してエライね」や「(聞き入れてくれて)安心したよ。ありがとう」
などとなるでしょうか。
ただ○さんの強みは「自分で気付ける・気付きたい」だと捉えれば、⑤が最適だったということですね。
ケースバイケースですから、唯一解ではありませんが、普段何気なく使っている言葉が本当にぴったりなのかな?と顧みてみるのもセンスアップには有効かと思っています。
私自身も、自分では全く気付いていない言葉遣いの癖やしぐさがあって、近しい人に指摘されて「たしかに」と気付くことがよくあります。ええ、先日も😓
その時は、少し傷つきますが、気付けてよかったと思います🤗
傷付きからなかなか立ち直れないときには、負担感が大きいか、「レジリエンス」が下がる悪循環にはまっていないか?と立ち止まります。
その時のために、ブログを読み返す(本を開くのが面倒なのでね・・・)のです。