困った○○は、困っている○○
今日の日めくりカレンダーがこれだったので↓
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「困った子供は、困っている子供」
という言葉は、教育界でとても有名な言葉です。
わざと周りを困らせているのではなくて、その子自身がとても困っていて、問題行動を起こさざる得ないのだと捉えるのです。
理由や気持ちは受け止めるけれど、行動は変えていかないと、その先も困った人であり続けてしまいますから、より最適な表現方法を一緒に考えていく「指導」はとても大事です💡
「指導」は言い聞かせることとは違って、向かうべき方向を指し示し、本人が歩み出せるよう励まし導くことだと私は思っています。
厳しい指導場面では、先生も感情が高ぶっていることがありますから、その根底に相手への愛があるか?真っ直ぐに伝わっているかを確認しながら、進めます。
つまり「対話」です。
先生は、(私もですが)職業柄、話すことに重きが置かれ、心がけないと「聴く」が軽くなってしまいがち😅
心理士の師匠からは、「聴く」ことを心がけるよう度々教わっています😌
子供(相手)は、この人は自分のことを大事に思って叱ってくれていると感じていれば、変わっていきます☺️
まずは、
「この子自身がとても困っているんだな」
と感じられると、責めるのではなく、助けるという方向に心が向きます❤️🩹
さて、今日はこの考えが、先生方にも当てはまるというお話。
例えば
「私は高学年の担任はできません」
「低学年でないと、もてません」
そうおっしゃる先生には、その方なりの過去に傷ついた経験がありました。
この様に、いつも低学年しか受け持たないと頑なになる先生。
周りからは、少し困った先生と思われてしまうこともしばしば💦
低学年の難しさ、高学年の難しさはそれぞれあるのですが、高学年は授業時数が多く、宿泊や学校行事など仕事もあって、いつも高学年ばかり受け持つ先生の中には、負担感→不公平感をもたれる方もいるのですね。(人によります💦)
そして、校長先生は、様々な学校事情を鑑みて担任を決めるのですが、このように頑なに希望を通す先生が増えると、担任決めが大変なのだそうです😞
ここで想像することが必要になってきます💡
この先生はなぜ高学年の担任はできないとおっしゃるのでしょうか?
どうしたら、自信を取り戻していくのでしょうか?
育児や介護、ご自身の体調など状況が許さないならば、もう仕方ない。
ここは「お互い様」ですね。
管理職の先生はじめ周囲が気を配ってケアすべきは、過去に高学年を受け持って上手くいかなかった経験をおもちの先生なのだろうなと思うのです。
「何年経っても、学級崩壊させた時のことを夢に見る」
「あれほど辛いことはなかった」
「怖くて高学年がもてない」
「自分はダメなんだ」
この様なことが理由ならば、責めても解決しないでしょう。もう20年以上、この様な気持ちを抱えながら仕事をしている先生もおいでです。
その時の傷を、これからの糧にするには、1人では難しく、感情を包み込んでいくケアがまずは必要だと思います。
その後に、具体的に学んでいくこと、周囲からの指導やサポートが行われることで、私は必ず復活してくれると信じています。
相談業務の中で、先生方のこのような傷に触れたとき、焦らず1つずつ凝り固まってしまった物事の受け止め方や考え方が、柔らかくなっていくような対話を重ねます。
例えば、1回目は
「困った子供のことは、仕方ないと諦めている。全体指導の中では、あの子を指導できない」
とおっしゃる😱(HSPな私は内心涙が出そう)
2回目は、
「実は、過去に同じような子供を受け持って、嫌な思いをした。」
「保護者からクレームがあって、驚いた」
「誰も助けてくれなかった」
😭(話してくださってありがたいな。孤独だったのだな。)
3回目は、
「あの子が分かるところまで、手を差し伸べることが大事だと思う。だけど、甘やかしではないか?」
😌(すごく子供への愛が表現できている!一緒に考えましょう)
というように変わっていかれます✨
私が心がけるのは
「何があったのですか?詳しく教えてくれますか?」
「どんなお気持ちでしたか?」
「その時に、いいこともありましたか?」
「今だったら、どうしますか?」
など、新たな見方があることを質問でお伝えしていくことです。
個人差はありますが、自己理解や自己開示に不慣れだと、とっても時間がかかります💦
急いでアドバイスをすると、傷を守ってきた鎧は、さらに頑なになりますので、ご自身が気付いて、変わりたくなるのを対話を重ねながら待ちます。
私が、オープンダイアローグに興味をもったのは、このような経験が度重なったからだと思います。
※今回も心理士の守秘義務がありますので、幾つかの事例をミックスした架空の設定です🥤