学級経営の計は4月にあり
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※こちらは、本を読んでの私の解釈、例も私の経験と繋げることで、理解を深めることを目的にしています。
著作権を考慮して、引用は青文字で。
前回の続き
ポイント
担任は1年後の子供の姿を思い描き、明確な意図とビジョンをもつ
若い頃に先輩先生方から教わったことと重なります。
コロナ休校でも焦らなかった先生方は、ここを押さえていらっしゃいました。
「教科書を終わらせること」(カリキュラム履修主義)ではなく、
「目に前の子供に育てたい学力が明確」(学力習得主義)
もっと言えば、教科書を使わなくてもカリキュラムを目の前の子供の実態に合わせて、軽重を付けたり、他教科、領域と重ねたりする(カリキュラムマネジメント)ことで、ゆとりが生まれたということです。
カリキュラムマネジメントは、今年度から全面実施なので、移行期間中にカリマネについて準備した学校は、ダメージを最小限に留められたようです。新たな指導法を試行錯誤していくことをも、楽しんでいらっしゃる先生方の姿を見て、私もこの時代を教師として生きたかったと思ったほどです😭
具体例
受け持ちが決まったら、まず実態把握をします。特に、学級崩壊後の学年やクラスを受け持つときは、春休みから前担任や専科の先生から聞き取りを行って情報を集めておくと方針が立てやすいです。
次に授業を進める中で、子供たちの自助資源と定着していない課題となる力を見付けます。例えば国語だと、低学年の内に平仮名片仮名は正しく使いこなせているか?大まかな話の内容を理解したり、表現したりできるか?視写のスピードなどです。
できるだけ1人1人について、詳細に実態を把握しておくとピッタリな方針が見つかります。集団と個人、両方のビジョンが必要です。
1年後に育っていてほしい姿と、この時期までにこの学習や行事、活動を通してという長期と短期の姿を具体的に妄想します。
例えば、〇は自助資源 ★は課題としてみると
実態
〇特別活動が好き
〇荒れていた中にも真面目に取り組んでいる子がいる
〇機会さえあれば活躍したいと思っている子供が多い
★男女の仲がすこぶる悪い
★本当のことが言えない
★学力はかなり落ちてしまっている 漢字テストの平均点が40点台とは・・・
長期目標
集団としては誰とでも学習できる集団
得意なことは人のため、苦手なことは教え合える集団
引用
「学級経営の計は4月にあり」
長期と短期の2つの「計」を求められる担任教師は、4月の重要性を認識しなければなりません。
ちなみに、保護者との関係づくりもこの時期がとても最も重要。保護者も子供も今度の先生はどんな先生なのかと、不安と期待を寄せてくださってます。GWまでは、とにかく1つ1つの指導や対応にブレがないように、保護者対応で言うと、1日に6件電話連絡しなくてはいけないような時もありました。
でも、このひと月を丁寧に過ごせば、強固な信頼関係ができて、必ず後が楽になるのでオススメです。
GW明けに、自己申告書や学級経営案を提出する学校が多いのは、4月にしっかり子供たち1人1人を見取って、理解して、1年の計画を立てましょうということなのですね。
新しいようで、昔から伝わっている、学級経営の普遍的な流れだと思います。
まとめ 明確なビジョンはあるか?
4月にまず為すべきことは、実態把握(児童理解)から、長期と短期の目標を立てること